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SEYIプレス機、お客様の省エネ・低炭素製造移行を支援
気候変動が地球環境に与える影響はすでに現在進行形で続いています。「ネットゼロ」の目標が明確に定義された後、各国政府は2050年までにそれを達成することを相次いで宣言し、関連する政策と規制を策定し始め、さまざまな業界が「ネットゼロ」達成の緊急性と重要性にさらに注目するようになりました。この傾向に直面して、低炭素製造が鍵の一つとなると考えられます。製品を作る過程で温室効果ガス(GHG)の排出は、工場内で発生するだけでなく、サプライチェーン全体でも発生します。工場への材料の調達から生産プロセス、製品出荷後のライフサイクル全体まで、関連するすべてのCO2排出量を削減・低減する方法を検討する必要があります。
ドイツ金属プレス加工メーカーが省エネに向けてサーボプレス導入を検討する事例
近年、ドイツ政府はカーボンニュートラルの目標に対応して、さまざまな業界でエネルギー転換を積極的に推進しており、その中で製造企業向けの工場省エネ補助金プログラムを提案しています。エネルギー消費量の少ない設備の交換や追加を準備している企業は、「国家経済生産エネルギー資源高効率応用補助金プログラムカテゴリ4」でドイツ政府から補助金を受けることができます。
ドイツのルール工業地帯にある金属プレス加工メーカーを例に挙げます、同社は従業員が20名で、中小企業に分類されており、上記の補助金の受給資格のカテゴリ4に該当。既存のプレス生産ラインは主に油圧プレスで構成されていました。加圧能力160トンのプレスは年間約15万kWの電力を消費していました。当社試算では、サーボプレスに置き換える場合、年間の電力消費量は約5万kWになり、生産効率の倍増、電気代の大幅削減、10 年間の利益が油圧プレスの 4 倍以上と試算します。
この事例から、現在のエネルギー危機において、政府が企業のエネルギー転換、省エネ、排出削減を支援することが重要であることがわかります。政府は、企業の既存設備更新を奨励するだけでなく、産業界の一層積極的にCO2排出削減の目標への本格的な取り組みを促進するようになります。
SEYI協易機械のソリッドフレームクランクサーボプレス(SD1シリーズ)とソリッドフレームクランクプレス(SNS2シリーズ)は、2024年12月に台湾工作機械及びアクセサリー工業組合(TMBA)主催の第2回工作機械業界「省エネラベル」の金賞を獲得しました。
良いプレス機は、既存の生産プロセスを最適化でき、より少ない設備で生産効率の向上を図ることが出来ます。「省エネ、省スペース」をコンセプトとし開発されたSEYIサーボプレスは、様々な加工法や産業体制に対応し、お客様の異なるニーズに応えます。SEYIサーボプレスは、以下の主な特徴があります。
- ダイレクトドライブ機構: フライホイール、減速機を無くし、駆動軸とサーボモータを直結させたダイレクトドライブ機構により、エネルギー消費を低減します。
- プレス機専用の高トルクサーボモータ: 消費電力は最小限、エネルギー変換効率は最大。
- 電力平準化と電力回生機能: PUユニットにより、プレス加工時に発生した瞬時電流を抑制し、1次側の電流を平準化します。従来プレス機に比べ、消費電力が約2分の1~3分の1になります(生産方式や工場の稼働状況により異なります)。また、消費電力低減だけでなく、最終製品の生産プロセスで発生するカーボンフットプリント(CFP)も大幅に低減できます。
- エネルギーを節約するだけでなく、騒音も低減します: 不空冷式によるモータ冷却システムを採用することで、水冷システムの増設とその消費電力のコストを節約できます。騒音レベルは従来メカプレス機に比べ15dB以上と大幅減少し、作業環境の改善が可能になります。
- 新世代のSD1省エネシリーズ: 機構部品の構造変更、高効率な部品の採用、省エネモジュールとスマート技術の導入により、従来機比50%以上の省エネが実現。
SNS2省エネシリーズは、機構部品の構造変更、高効率な部品の採用、省エネモジュールとスマート技術を導入しました。以下の主な省エネ機能と利点があります。

- 軽量構造: 機械部品の構造を最適化することでプレス機の軽量化が実現。従来機比、プレス加工品のカーボンフットプリント(CFP)を50% 以上削減できます。
- 高効率モータ: IE3 レベルのモータの搭載により、モータの省エネ性が向上します。
- スマート待機機能: 必要に応じて待機時間を設定できます。モータの待機頻度が1日1回、1回あたり1時間の場合、年間約1,000kWhの電力を節約できます。
- 電源回生機能:プレス機への電源回生ユニット搭載により、モーターの回生発電エネルギーを95%以上の効率で電源側に戻して活用し、省エネを図ります。
- エネルギー消費監視システム: 電力消費をリアルタイムで監視し、機械のエネルギー消費履歴を迅速に追跡でき、日次/週次/月次集計レポートを提供します。
おわりに
各国政府がエネルギー消費の高い工業、製造業を対象に省エネ補助と助成計画を制定し、企業の新型省エネ設備の入れ替えによるCO2排出量削減と生産効率確保の両立を推奨・助成しています。ドイツでは数年前から製造業を対象とした省エネ投資促進補助金制度を始めています。欧米でのSEYIサーボプレスを導入したお客様事例を通じて、当社はプレス機開発へのコミットメントを高め、環境負荷低減に貢献するプレス加工技術の開発に一層取り組んでおります。なお、当社工場のCO2排出削減に努め、サステナビリティ経営の理念で、ネットゼロカーボンに向けてお客様とともに取り組んでまいります。
詳しくは、弊社担当者にお問い合わせください。