最新ニュース
|
アメリカのウィスコンシン州にあるKapco Metal Stamping(以下Kapco社)は、1972年に設立したアメリカ中西部の大手金属加工メーカーである。従業者数は700人近く。約60%の売り上げはプレス加工からの売り上げだ。サステナビリティ経営で様々なトレーニングや協賛プロジェクトを通じ、ウィスコンシン州東部の百万人の住民にポジティブな影響を与えるのが同社の使命だ。
|
Kapco社は主にパワースポーツ車両やヘビートラック、軍用車両、農業機械、家電産業のメーカーに製品を供給している。パワースポーツ車両産業は生産サイクルが一般的な自動車産業より2~3倍速く、多量生産の市場特性に対して、Kapco社はいかに顧客にの高品質でリーズナブルな価格で製品を提供するかを工夫し、受注拡大して業界での足場固めを図っている。設立50周年を迎えると同時に爆発的成長の1年を迎えた。サーボ技術を導入して生産性の速やかな向上、コスト低減、納期短縮に対するニーズに応えるのが受注競争を勝ち抜くカギである。 |
|
同社工場内に4台のサーボプレスがあり、うち2台はSEYI製だ。今までKapco社はSEYI製のメカプレスも複数購入してきた。長い付き合いもあり、サーボプレス導入を検討する際に先に思い付いたのがSEYIプレスだった。「スピード」、「フレキシビリティ」、「省スペース」はKapco社がサーボプレスを導入する3つの主な理由である。サーボプレスはスライドの動きを柔軟に制御でき、ショートストロークの振子モーションは高生産性を実現します。材料や金型の特性に合わせてスライドモーションも設定可能。従来複数台のプレスで行っていた加工を1台のプレスで行うことができる。平方フィートあたりの生産量も向上させた。また、サーボ技術は同社金型部署にも、より成形の難しい材料の加工の受注、逆荷重の軽減、金型パンチのシャー角の低減、金型工程数の集約・短縮、リストライク工程の削減など多くのメリットをもたらしている。 |
Kapco社はサーボプレス導入に課題もあった。主に現場作業者の操作トレーニングだ。機械プレスからサーボプレスに置き換えている中で、機械プレスではクランク角度でパラメータを設定するのに対して、サーボプレスではスライド位置でパラメータ設定を行うため、作業者の考えを変える必要があった。そこでSEYIサーボプレスは、「仮想軸」という機能を搭載し、スライドモーション(スライド位置)をクランクモーション(仮想的なクランク軸回転角度)に等価的に対応付けることにより、振り子モーションを使用する時や周辺装置と組み合わせる時に特に役立つ。また、手動パルサーで作業者がより細かくスライド位置を調整することができ、材料に接触するタイミングの判定もより精確に行える。サーボプレスは機械プレスよりイニシャルコストが高いが、サーボプレスの行える様々な加工により市場競争力を保っていることにKapco社は満足しているという。
|
|
この文章は「Stamping Journal」の「Servo press tech helps metal stamper hone its
value proposition」より抜粋。記事全文はこちら。 |