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金属プレス加工メーカーがサーボプレスの活用によるオフショアリングへの対応策




T&Cスタンピングは、1985年に米アラバマ州で設立した自動車、家電、電子部品などのプレス部品加工を手掛けているプレス加工メーカーです。30年以上金属プレス加工業界の変貌を見てきた同社だが、海外勢のプレス加工メーカーからの攻勢に向けて、より高い競争力と効率で顧客のニーズに応えることが最大の課題になっています。
現在の最大な挑戦は何かという問いに、T&Cスタンピング社のセールス・マーケティング部のウェストン・コールマン(Weston Coleman)さんは、「オフショアリング」と答えました。オフショアリングにより、いかに外部環境の変化に素早く対応するかが、T&C社などの米プレス加工メーカーに求められています。

「オフショアリング」とは

オフショアリングとは海外生産移転のことで、コスト競争力向上のために、アメリカでは1970年代末から2000年代までオフショアリングが盛んになり、金属プレス加工メーカーがその衝撃を受けています。業者の一部に国内回帰(リショアリング)の動きがみられるが、今でもその衝撃に大きく影響されています。

T&C社のオフショアリングへの対応策

T&Cの経営陣は、アメリカ現地の見込み客を増やすために、今までのビジネス方針を変えなければならないことを理解しました。「会社の競争力向上の道を探し、どうのように生産をさらに効率化させるかを考える必要があります」と、コールマンさんが言いました。

密集な社内検討と市場研究を重ねた結果、能力3000kNのSEYIサーボプレス(SD2-300)を導入することを決めました。サーボプレス導入によってアメリカのプレス加工市場で競争の優位性をもたらすことを期待しています。コールマンさんは「サーボプレスの速度向上などで生産性向上が可能です」と付け加えました。ここでT&C社の競争力向上に役立つSEYIサーボプレスのメリットを紹介いたします。


生産性向上


オフショアリングによる価格競争はT&C社の主な挑戦です。生産効率向上が価格競争に勝つカギです。サーボプレスの振り子モーションで加工することで、サーボモーション制御の活用で非加工域のスライドの高速化により生産性を向上させます。従来のメカプレスに比べて、サーボプレスの速度は30%向上し、従来より短い時間で高い生産性が得られていることを見てきたT&C社は、5年前のサーボプレス導入は正しい投資だと確信しました。


金型の小型化、工程数の削減

また、サーボプレス導入で得られるメリットの一つが金型開発費用の削減にあります。金型コストを削減できることにT&C社が気付きました。絞り加工品を例に、サーボプレスの特性に合わせて、従来より小型の金型で対応・生産することができます。従来のメカプレスによる絞り部品の加工では、順送型を使用することがありますが、いくつかのアイドルステージを設けるため、金型の大型化・コスト増になりやすくなります。サーボプレスの活用により、スライドが数秒間の下死点加圧することで絞りワークの成形性向上、工程数を削減できるため、金型寸法が大きくならずに済み、金型開発費用の低減にも寄与します。「サーボプレス導入後、相当な金型開発費用を削減できることもあり、オフショアリングに対抗する利点の一つ」で、コンパクトな金型は金型の搬入搬出や保存などの作業の時間短縮、省力化にもつながります。


プレス加工品の品質向上

サーボプレスの活用により、生産性向上だけでなく、プレス加工品の品質向上も同業他社との差別化を図ることもできます。スライドモーション制御で金型に合わせてモーションを調整することができます。
メカプレスと比べ、バリなど不良の少ない製品が得られます。


顧客にとって、製品品質向上したT&C社は他のプレス加工メーカーとは顕著な違いがあります。



金型メモリー機能で段取り時間が大幅短縮

サーボプレス導入でT&C社にもたらすもう一つのメリットは段取りの効率化です。サーボプレスに標準搭載された200型分の金型メモリ機能により、モーションパラメータの切り替えが容易になり、段取り時間の短縮を実現します。

「事前にサーボシステムで金型ごとに異なるデータを設定して、金型交換時にその金型番号を選ぶだけで、速度や位置のパラメータが自動で変更されます。

これはサーボプレスが現場作業に役立つもう一つメリットです」とウェストンさんが話します。この機能により段取り時間を短縮することで、機械稼働率を上げることができます。



SEYIアメリカのアフターサービスチーム

プレス加工メーカーにとって、設備停止は利益の減少につながるため、T&C社がプレス機メーカーを選択する際に特に重視する点はアフターサービスです。

「SEYIプレス機の品質の高さはもちろんですが、SEYIプレスを選択した最大の理由はその完備なアフターサービス体制です」とコールマンさんが言います。
プレス据付作業期間から生産トライ終了までSEYIのエンジニアが立ち合い、据え付けから5年経った今でも据付当初から変わらないSEYIのアフターサービス受けられると同社が感じています。



サーボプレス導入で、予想以上の効果

1台目のSD2-300サーボプレス導入1年後、T&C社は予想以上の効果が得られています。優位性を最大化するために、導入翌年に2台目のサーボプレスを購入しました。現在、商談時T&C社の最大の売りの一つは、同社が保有する2台のサーボプレスです。

「サーボプレスで競合他社を超える競争力と、生産提案力を持つ当社がベストなプレス加工メーカーであることをお客様にも知って頂いてきたいです」とウェストンさんが話します。

サーボプレス導入は同社の最も正しい投資の一つで、今後の変化にも対応力を持ち、同社の成長も大いに期待できるといいます。



本事例に関して、詳しくはT&C社セールス・マーケティング部のウェストン・コールマンさんのインタビュー動画をご覧ください。


SEYIはプレス機供給の良きパートナー

SEYI協易機械は、加圧能力25~2400トンまでのサーボプレスとメカプレスを提供し、世界で様々な納入実績を有しています。充実したグローバル販売とサービスネットワークで、世界中のお客様に高品質なプレス機と技術サポートを迅速に提供しております。

詳しくは、SDシリーズ製品情報、または当社公式チャンネルで動画をご覧ください。

2024-01-09